2006年09月29日

脱いだ脱いだ♪

molts.jpg
見事に脱ぎました(^_^;)
上の写真は、死んでるんじゃないですよ。歴とした脱皮カスです。
この阿波之蟹。我家に来て2回目の脱皮になります。捕まえてきた当時、既に成体に近いアカテガニでしたが、これで完全に成体ということになるでしょうか。予想通り1年に1回の脱皮ペースです。

アカテガニが脱皮するのは水の中。真水です。自然界でもちょっとした水溜り等に脱皮カスが見られることがあります。普通に考えて、水の中の方がスルリと脱皮しやすいでしょうからね。アリ等に脱皮後の柔らかい体を齧られることもないし、何より脱皮後に水分を吸収しやすいですから。
飼育下でも、ちょっとしたタッパに水を入れて置いておくと、そこで脱皮します。つまりオカヤドカリの飼育環境と非常によく似た環境で飼える生き物という訳です。餌も同じですしね。
但し、間違っても混育はしないでください。アカテガニの強力な鉗脚はオカヤドカリにとって脅威ですし、オカヤドカリの強力な鉗脚と好奇心旺盛な性質は、(特に脱皮直後の)アカテガニにとって脅威ですから。

で、下の写真が脱皮カスの中身。と言うか本体です(^_^;)
まだソフトシェルクラブですね。この状態で唐揚にすると(以下省略)
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posted by 水族館長 at 10:41| Comment(4) | TrackBack(0) | 気を取り直して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月20日

カニもう一杯(^_^;)

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こちらはアカテガニ。昨年8月末に捕獲した阿波之蟹(^_^;) 前の脱皮から1年経ちましたが、そろそろまた脱皮の気配がしてきました。
と、言うことは、飼育下での成体のアカテガニの「脱皮頻度は1回/年」という計算になりますかね。もっとも餌の量その他によって多少は変わるでしょうけど。

アカテガニは、本州四国九州の何処にでもいる(はずの)カニです。棲息場所は海の近くの森。河口付近から内陸部。時には山奥でも見付かることがあるそうです。要するに、我国本来の地形に最も適応したカニです。
海のカニと間違えられることも多く、また逆に清流に住むカニと間違えられることも多いのですが、ほぼ陸棲と言えるカニ。つまり森のカニです。このカニが海辺にやってくるのは産卵時だけです。森と海との間の連絡が断たれてしまうと、このカニはいなくなってしまうのです。
BODの低い水に住むサワガニが「環境指標動物」として有名ですが、私個人的には、サワガニがいたとかいないとか騒ぐよりもアカテガニがいるかいないかの方が、よほど大問題だと思っています。

アカテガニの飼育動物としての歴史は古いです。私が子供の頃にもペットショップで売っていました。今も時々ペットショップ等で「アカテガニ」という商品を目にします。が、最近のペットショップのアカテガニはベンケイガニであることが多い様です。
それだけアカテガニが減ってきてもいるのでしょうが、実はアカテガニは名前の通り鉗脚こそ真っ赤なものの、甲の色は冴えない感じの物が多くて(^_^;)
その点、ベンケイガニは鉗脚の赤さこそアカテガニに劣るものの、体全体が濃いオレンジ色の物が多く、商品価値と言うか、消費者の受ける感じとしては「まさにアカテガニ」というイメージに近いのではないでしょうか。
下の写真を見てみてください。左がアカテガニ。右がベンケイガニです。ベンケイガニは乾いているので色が汚く見えますが(~_~;)
2kani.jpg
で、先ほどの続きですが、ペットショップ(卸?採り子さん?)の方で、アカテガニとベンケイガニの区別が付いていないんじゃないかと思えるフシもあります。大体は似通った環境で暮している両者。時々は同じ森を共有していたりもしますが、やはり海辺ではベンケイガニの数が圧倒的に多いです。
つまり「海のカニを採りに行くぞ!」とイメージして行く様な場所にはアカテガニは少ないのです。

ちなみに、飼育方法に関してはどちらも同じ環境で飼えます。ベンケイガニの方がやや海水依存度が高い様ですが、飼育者がアカテガニだと思いながらベンケイガニを飼育していても、ベンケイガニだと思いながらアカテガニを飼育していても、特に問題は起こらないと思います。
基本的な陸棲のカニの飼い方で大丈夫です。
posted by 水族館長 at 17:18| Comment(3) | TrackBack(0) | 気を取り直して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年09月03日

沢にはいないサワガニ

f_crab1.jpg
考えてみれば、このブログはShellfishを名乗ってました(^_^;)
と、言うことで、そこら辺にいるShellfishの代表サワガニです。色目も最も一般的なサワガニ。ところが実は、ここまで美味しそうな立派な♂のサワガニは沢を探してもなかなか見付かりません。
サワガニは、アカテガニほど陸上生活に適応してはいませんが、成長するに従って陸棲傾向が強くなり、大人のカニになると沢から離れた場所を歩き回ることもあります。脱皮や交尾は水の中で行うため、完全に水から離れては生きられませんが、沢の石や岩をどけて得られるサワガニは概ね若い個体ばかりです。
写真の様に老成した個体は沢の岸辺に開いた穴などから得られることがありますが、むしろ細流、あるいは、しばらく雨が降らないと水が涸れてしまう様な雨水道沿いで見付かることがほとんどです。沢と言うよりは伏流水を拠点に生活しているのでしょう。
私の経験では、サワガニを探しているときには、あまり大きな個体には出会えず、他の生き物を探している時に大きな個体に出会うことが多いです(^_^;)

写真のサワガニは沢ではなく田圃で捕獲しました。
その田圃は一部地下を水路が通っていて、水路のところどころにコンクリート製の落とし込みがあるのですが、その落とし込みに、流されて出られなくなっているサワガニがウジャウジャいました(^_^;)
よほど飢えていたらしく、タコ糸にスルメを括り付けたもの(ザリガニ釣りに使う仕掛けです)を垂らすと、一度に3匹、4匹といった単位の入れ食い状態で釣れました。警戒心の強いサワガニにしては珍しいことです。私も今までに色々と釣ってきましたが、ここまで簡単な釣りは初めての経験でした。
とりあえず十数匹のサワガニを助けたと言うことで、後は人間の勝手な都合ですが4匹ほどは家に来てもらいました。既に猛暑の季節は過ぎたので、また来年の初夏までは我家で暮してもらうつもりです。

我国では、(周囲を海に囲まれているにも関わらず)カニと言うとサワガニをイメージする方が多いのではないでしょうか。その所為か、カニというと腹に子を抱いているイメージが強いと思うのですが、実は親ガニが稚ガニになるまで腹に子を抱えるというのは、カニの中では異色の存在です。
アカテガニでさえ、いや、(本州にはいないが)完全に陸棲のオカガニでさえ、海まで降りてゾエアを放仔します。一般に川ガニと呼ばれるモクズガニも、ゾエアから稚ガニになるまでは海を必要とします。
最も普通のカニの様に思われているサワガニですが、カニの中ではレア中のレア。珍種中の珍種なのです。
posted by 水族館長 at 13:22| Comment(5) | TrackBack(0) | 気を取り直して | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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